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2005年11月28日

Seirawan『Winning Chess Openings』

 昨日はテレ朝で年に一度楽しみにしているIQ診断番組「テスト・ザ・ネイション」があったので、食事中も解答を紙に書きながら見ていた。結果的には一昨 年127、去年128に比べると今年は121と落ちてしまった(汗。出題パターンが様変わりしたことが原因の一つだと思う。
 小学生の頃から知能テストを何度も受ける機会がありながら、個人的にその結果を知らされないできたことに不満を持つ人は多いだろう。私もその一人であ り、一昨年のこの番組で初めて知ることができた。平均を100とするなら偏差値みたいなものだが、毎年の平均がそこに落ち着いているので信頼できる数値だ ろう。

 今年は例年の80問が、左脳と右脳に特化した問題30ずつとその他20問に分けられた。最後に、情報の入出力がそれぞれ左右脳のどちらが優位かで4パ ターンに分け、職業適性の判断まで行おうという試みが加わった。それによると私は右脳入力左脳出力で、さらに「人」より「物」思考なので、
 
 研究者、建築家、漫画家、エンジニア、ゲームクリエーター、獣医、料理人

 エンジニアはやめたのに、これが適職に「なってしまった」。棋士は入出力とも右脳優位がいいらしく、スタジオゲストの女性囲碁棋士はまさにそうだった。 左脳問題なんて15秒のが5秒で解けるのに、右脳の特に映像中心の問題が毎度難しい。そう感じるのはやはり弱いからか。しかし、四択の解答で右脳的出力 (創造力)なんて測れるのかしらん。

 興味ある人はテスト・ザ・ネイションで挑戦されたし。


 序盤本だが、今回は初心者向けYasser Seirawanの"Winning Chess Openings"(272ページ、'03年、エ ブリマン・チェス)にする。Winning Chessシリーズはうちのリンクからいちばん売れているシリーズだから、ちゃんと紹介しておかねばならない。


裏表紙の訳:
 どのゲームも自信を持って始めよう!
 チェスの初心者にとって2つの最難関は、序盤の段階を切り抜けることとその中で適切な攻撃と防御の陣形を選ぶことである。『勝つチェスの序盤』では、そ れらの方法を扱う。ヤッサー・セイラワンは、楽しく分かりやすく、白黒どちらかの駒を用いて陣形を説明する。
 『勝つチェスの序盤』は以下の方法を説明する:
*キングの安全な場所を作る
*10手以内の負けを読む
*時間、戦力、スペース、ポーン形という要素を活用する
*実証済みの序盤原則に基づく戦略を組み立てる
*白のあらゆる序盤に対する黒の防御を採用する
*世界チャンピオンが使った白の序盤を採用する
 『勝つチェスの序盤』は、あらゆるゲームに適用できる序盤原則の堅実な理解を助ける−長くて退屈な序盤の変化手順を覚えることなしに。

 ヤッサー・セイラワンは、国際チェス連盟(FIDE)レイティング において最高位に位置するアメリカ人プロプレーヤーで、ボビー・フィッシャー以後初めて世界選手権への挑戦権を得たアメリカ人である。3度の全米チャンピ オンと1989年の西半球チャンピオン、チェス・オリンピックにはアメリカ・チームメンバーで8度参加している。現在も世界トップクラスのプレーヤーで、 世界チャンピオンのガルリ・カスパロフとアナトリー・カルポフをトーナメントで破ったことのある数少ないプレーヤーの一人である。

目 次の訳:
序文
第1章 チェスを始めた頃
第2章 序盤の基本原則
第3章 古典的なキングポーンの序盤
第4章 古典的なクイーンポーンの序盤
第5章 現代的なキングポーンへの防御
第6章 現代的なクイーンポーンへの防御
第7章 序盤の解決策
第8章 クイーンポーン序盤の解決策
第9章 キングポーン序盤の解決策
用語集
索引

 第1章は、ブロンシュタインが世界選手権で初手に50分(!)かけた話 で始まる。それほど最初の局面は難しいと、著者は言おうとしている。以下は著者がチェスを始めた頃のゲームを題材にしている部分から訳した。

相手の手を真似ながら
 思い出せるかぎり初期のゲーム

ヤッサー・セイラワン 対 友達じゃない知らない相手
 黙って私の手に付いて来られたし。
  1. d3?
 何ゆえ手を誤ったのか? 実際にどうしたらいいのかが分かっていない。ちっぽけなポーンが大声で叫んでいるのが聞こえてきそうである。私は、すでにすば らしい戦略を「発見」していたからこの「手待ち」をした。やがて明らかになるように。
  1... d5
 熟練した相手はしごくまともな手を指してきた。
  2. d4?
 これが私のすばらしい発見である! 相手の手を真似るだけで自分は何も考えなくていい。利口じゃないか? 相手の手から注意をそらさずにそのプランから ミ スを推理し、肝心のときが来たら真似をやめて見事に勝利をつかむのである。

 訳はこのくらいにして、手だけ続きを転載しておく。2... e5!? 3. e4? Bg4? 4. dxe5? Bb4?


 はっきり言って、ずぶの初心者から序盤を学べる本である。もちろんルール等についてはあらかじめ知っておく必要がある。和書では物足らなくなって洋書を 求める段階でも、この本では少し食い足らなくて中途半端になる気がする。読み物としておもしろい部分は捨てきれないが。


 買うだけの方は知らない部分が多いと思うamazonアソシエイトについて念のため説明しておこう。うちのamazonリンクからたどって購入していた だくと、その代金の3.25%〜(実績によって上昇)が私の利益となる。個別リンクがない商品を検索でたどって買っても同様である。
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posted by 水野優 at 15:15| Comment(2) | チェス(洋書評 序盤) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ、テンプラ騎士団でございます。大先輩のレスを受けましたことを大変恐縮に思っております!!

チェス書を買う際は、はい、ここからたどらせていただきます!!

これからも宜しくお願いいたします!!
Posted by てんぷら at 2005年11月28日 23:08
 いえいえ、こちらこそ長いブランクがあったのでウェブ上のチェスは新米です。
 3年くらい続ければamazonで扱っているチェス書に全部日本語の解説が付けられると思うので、見届けてやって下さい(笑。
Posted by 水野優 at 2005年11月29日 10:55
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