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2007年09月15日

Dickins『フェアリーチェス入門』2 フェアリー駒 その4

 これらのヘルプメイトやシリーズ・ヘルプメイトを用いた実例は、普通のメイト問題以外のフェアリー駒を使ったプロブレムになじみの薄い読者が慣れていただくためでもある。

 再びフェアリー駒にもどって、他のまだ扱ってないリーパー、ライダー、ホッパーを検討しよう。全く見たこともない類の駒もある。

他の名前のあるリーパー(図15参照)

 キリン(GIRAFFE)(1-4)、シマウマ(ZEBRA)(2-3)と、平方根に基づく数学的な名前の付いた現代的な駒が2つある。5リーパー(FIVELEAPER)(0-5, 3-4)とルート50リーパー(ROOT-50-LEAPER)(1-7, 5-5)である。後者の2つには2種類の動き方があり、それぞれは移動距離が異なる。a1マスからだと、5リーパーが移動できるマスは、a6, f1(5歩跳び)とd5, e4(4歩跳び)の4つで、その距離はすべてルート25である。ルート50リーパーのa1から移動できるマスは、b8, h2(7歩跳び)とf6(5歩跳び)の3つで、その距離はすべてルート50である(これらの長さに関しては付録B(i)参照)。

図15 名前のあるリーパー





NZ
N

          1      2      3      4      5      6      7歩

W=Wazir(大臣)
F=Fers(女王)
D=Dabbaba(戦車)
N=ナイト
A=Alfil(僧正)
C=Camel(ラクダ)
Z=Zebra(シマウマ)
G=Giraffe(キリン)
5=5リーパー
√50=ルート50リーパー

図16 A. H. Kniest
Feenschach 7954 1966年11月








3手でヘルプステイルメイト
√50=ルート50リーパー
(黒先で白をヘルプステイルメイトする)


他のライダー

 キリンライダー(GIRAFFERIDER)とシマウマライダー(ZEBRARIDER)はキリンとシマウマの跳び方を拡張したものだが、キリンライダーは盤を8 x 8より大きくしないと意味がない。ランクライダー(RANKRIDER)とファイルライダー(FILERIDER)は、ルックの動きをそれぞれランクかファイルだけに制限したものである。付録Aの図4は、2つのファイルライダーを使った500年以上前のプロブレムである。

 デミ(半)ビショップ(DEMIBISHOP)は、ランクライダーやファイルライダーのビショップ版で、1つのダイアゴナル上の動きに制限される。その方向は、デミビショップNE-SW(北東〜南西)d3からb1やh7へ動くものと、デミビショップNW-SE(北西〜南東)d3からf1やa6へ動くものに区別して定義される。アーチビショップ(ARCHBISHOP)は、盤の縁でビリアードのサイドクッションのようにはね返り、グランドビショップ(GRANDBISHOP)は、垂直円筒型盤(別項参照)と同様の動きをし、サイクリック(循環)ビショップ(CYCLIC BISHOP)(付録Eの循環駒を参照)も垂直円筒型盤上のビショップと同じ動き方をする。リフレクティング(反射)ビショップ(REFLECTING BISHOP)は盤のすべての縁で反射するが、無限に続けてはならず、どこかで止まらねばならない(図17参照)。

 最近考案されたライダーにはヘリネズミ(EDGEHOG:ハリネズミhedgehogに由来)(Edgehog)がある。ジョン・ドライバー(John Driver)によってBritish Chess Magazine 1966年2月号 p.63に初めて登場した。この駒はクイーンのように動いてチェックもするが、出発マスか到着マスのどちらかが縁のマスでなければならない。ヘリネズミという名前も、ドイツ語のDas Randschwein(縁豚)に合うように作られた。図18は初めて出版されたヘリネズミを使ったプロブレムである。

図17 John M. Rice
BCM 9688 1966年4月








n7/B2K4/6p1/2p2r2/8/3p4/8/4kb2 b - -
5手でシリーズ・ヘルプメイト
リフレクティング・ビショップ

図18 John Driver
BCM 1966年2月 p.63








2手でメイト
Edgehog=ヘリネズミ c7, d2, f5, g6


 駒の名称訳が徐々に日本語になってきたが、Edgehogをヘリネズミとする誘惑には勝てない(笑。ハシネズミも考えたが、ヘリネズミの方がずっといい。これ以上の訳を思いついた方はぜひ知らせてほしい。
 本書で引用されている類の本がウェブ上にかなりあることを知らせていただいた。私はプロブレム畑の者でも何でもないので、当面は本書をしっかり理解することで今は精一杯である(汗。ちなみに、フェアリーチェスはドイツ語でMärchenschach、メルヘンチェスが定訳になっていた方がどれだけよかっただろう。まだ間に合う?!
この記事へのコメント
図16 黒先
1 Ke7 √50a1 2 Kd8 √50b8 3 Kc8 √50c1 ステイルメイト
図17 黒先
1 c4 2 d2 3 d1=N 4 Be2 5 Rf1 Bg3# (この問題の条件では、3手目でビショップになるとリフレクティング・ビショップになることになるから)
図18
1 e7狙いは Bd5
1...Exg8+ 2 Kg1#
1...Ef1+ 2 Kxf1#
1...Eh3+ 2 Kxh3#
1...Exa2+ 2 Kh2#
Posted by 解答 at 2007年09月15日 15:06
水野さん、お久しぶりです。
私のブログも何とか復活しました。
あいも変わらず、「お話こんにちは」路線で地味に?頑張っていきたいと思います。

ちなみに私は「フェアリー・チェス」には付いていけません。「残念!」(古〜)
Posted by keres65 at 2007年09月16日 20:21
 お久しぶりです。復活ブログ読んでますよ。コントラクトブリッジとは目の付け所が違いますね。
 私もフェアリーは駒を作るだけでも根を上げそうですが、これもぼちぼち1年はかかりそうです。
 しかし、この時期に「メキシコ」に触れないチェスブログはうちくらいだろうなあ(汗。
Posted by 水野優 at 2007年09月17日 11:39
メキシコはmaroさんやチェスドクターさん、Ohtakeさん、その他の方達(失礼)にお任せしましょう。

そろそろ私のプロフィールをブログで公開します!
お客さんが離れて行くのが心配なんですが??
Posted by keres65 at 2007年09月18日 21:18
 もちろん餅屋は餅屋(もちづくし)ですね。
 私もそうですがチェスのプロフィールがなくウェブのハンドル名だけだと、知ってる人にも誰だか気付かれないという可能性はありますね(笑。
Posted by 水野優 at 2007年09月20日 00:58
チェスの画像が全部×印になっていて何がかいてあるのかわからないのですが。
Posted by 寺西裕幸 at 2012年01月21日 16:40
 この図は1マスずつ画像をリンクして作っており、後にリンク先が直リン不可になって表示ができなくなりました。たくさんあるので修復できずにいます。悪しからず。
Posted by 水野優 at 2012年01月21日 17:39
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