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2007年08月17日

Dickins『フェアリーチェス入門』2 フェアリー駒 その1

2 フェアリー駒

 まず、グラスホッパー(G)(wgw)は、クイーンと動く方向と駒の取り方は同じだが、最初に出会う敵味方いずれの駒も跳び越えて、その次のマスで止まる。この最もよく知られたフェアリー駒は、1912年の終わりにT. R. ドーソンによって考案され、Gを初めて使ったプロブレムは、1913年の7月3日にCheltenham Examinerにて発表された。最初のG競技会(Tourney)は、1925年のChess Amateur誌上で行われた。この駒は中国象棋(シャンチー) の「砲(炮)」に由来する(The Fairy Chess Review 4/5/p.82/Paper 55)。グラスホッパーを使ったプロブレムは数千個も発表されている。

図1 グラスホッパー



G




G=グラスホッパー
白Gの可能な手は、Gxf5, Ga1+, Ga8の3つである。
2つ目の手に対する黒の可能な手は、チェックを避ける ...d3や、...Kf6, Kf4, Ke4, Kd5, Kd6, Ke6.

図2 Chess Amateur 408 1923年10月 C. Stockman








2手メイト G=グラスホッパー

 ローカスト(LOCUST: イナゴ、バッタ)は、グラスホッパーに由来するが、跳び越えるのはの駒に限られる。跳び越えた次のマスで止まるのも同じだが、取るのはその跳び越えた敵の駒である。したがって、行き先のマスは空いていなければならない。図 1でa5のグラスホッパーがローカストならば、可能な手はa7の黒ポーンを取ってa8へ行く手だけである。黒のキングがa7にいるとローカストからチェックがかかっていることになるので、チェックをかわすには a8か b8か b7へ行くしかない。f5の黒ポーンは、ローカストに「ピン」されている。ポーンが動くとe5の黒キングにローカストからチェックがかかる状態になるからである。

 ライオン(LION)も、グラスホッパーから派生した。敵味方いずれかの駒を1つ跳び越えねばならず、敵駒なら取り、行き先は跳び越えた先のどの空 マスでもいい。


 次のナイトライダー(NR)(wnrw)は、味方の駒に邪魔されるか盤の縁にぶつかるまで、一手で同じ方向に何度でも飛べる。図3でその動きを示す。

図3 ナイトライダー(NR)








白Nrの可能な手は6つである。
wnrw=ナイトライダー
Na1-c2, e3, g4 または Na1-b3, c5, xd7+

図4 Chess Amateur 887 1926年8月 T. R. Dawson








2手メイト wnrw=ナイトライダー
T. R. D.の作った最初のNr作品は、Die Schwalbe 1925年2月に掲載。

 この跳び駒(Leaper)はチェス駒の第3基本タイプである。伝統的な跳び駒ナイトの出発マスから行き先までの跳び方は、数学的に1-2または2-1という座標、つまり水平に1マス垂直に2マス、または水平に2マス垂直に1マスと表される。この座標は動きの最初と最後のマスの位置関係を示しているだけで、動く道筋とは関係ない。2つのマスが隣り合っているかのように直接移動する。盤上で動く「軌跡」や道筋を定義される跳び駒はない。したがって、跳び駒によるチェックは合い駒で防ぐことができない。さえぎろうにも、動きの「軌跡」がないからである。

 跳び駒は、ヘリコプターのように「跳ぶ(leap)」。


 プロブレムの解答は次回に載せることにする。私は図4さえ先に解答を見てしまった(汗。
 駒の動き方取り方の説明は、通常のルールの場合でもそうだが、かなり意訳した方が分かりやすい。
 フェアリーがドイツを中心に発展したので、原書では基本的にナイトがS、ナイトライダーがNと表記されている。本訳ではナイトはNのまま、ナイトライダーをNRとする。

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この記事へのコメント
図2.
1 Kb7 狙いは Rc4
1...Gb2 2 Qe8# (2...Gd7の中合い手がなくなった)
1...Gd7+ 2 Rc4# (Rが動いて白Kへのチェックをかわす)
1...Ba3 2 Rb4# (RとGのダブルチェック)
1...axb5 2 Ga8#
1...Nd5 2 Gc6# (2...axb5はチェックをかわせない)
1...Nd3 2 Gc2#
図4.
1 Nc6 (手待ち) a2 2 Ng4#
Posted by 解答 at 2007年09月07日 16:40
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