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2007年01月05日

ファイン『チェス棋士の心理学』2 世界チャンピオン 序

 前述した分析は、かなり一般的かつ理論的なものだった。本章では、具体的に幾人かのチェス棋士の人物像を詳細に吟味し、前述の分析とどう比較できるかを検討する。この方法では3つの疑問に取り組むことができる。第一に、すべてのチェス棋士に共通して核となるような人格型が存在するか? 第二に、特定の個人の人生においてチェスをすることがどのような役割を果たしているか? 第三に、もしあるとすれば、人格とチェスの棋風との間にどのような関連があるか?

 本章の目的のために、19世紀の世界チャンピオンの人生について概説しておきたい。もちろん、そういう人々は標準的な棋士の代表とはいえないと退けることもできるだろう。そういう主張もある意味正しい。しかし、せいぜいいくつかの特徴に関してのみ部分的にあてはまるだけで、全くそうとは言えない。チャンピオンと並の棋士の素質には多くの相違点があるが、人格構造はほとんどの点で違わないと考えられる。これは他分野の創造的芸術家にもあてはまる。ダ・ヴィンチ、ゴッホ、ピカソ等の著名な画家の研究は、無名の仲間の人格構造にも光を当てる結果となった。才能や訓練に関係なく作風と人格には必ず関係があると、(心理的)投影法のために仮定される。

 およそ1世紀余りに渡って、チェス界はいわゆる世界選手権を組織し続けられるようになった。タイトルそのものは、1870年にシュタイニッツが多くの業 績を根拠にチャンピオンを主張して以来用いられている。シュタイニッツ以前の非公式チャンピオンには、スタントン(1844-1851)、アンデルセン (1851-1858, 1859-1866に返り咲き)、モーフィー(1858-1859)がいる。シュタイニッツ(1866-1894)以後の公式チャンピオンは、ラスカー (1894-1921)、カパブランカ(1921-1927)、アリョーヒン(1927-1935, 1937-1946)、エイベ(1935-1937)、ボトビニク(1948-現在)である。


 本章に入ったら当初の予定通りにスピードアップできると思っていたが、心理学用語を平易に訳すことに腐心していると時間が際限なく経過してしまう。元日の記事で今年も600ページ訳すと宣言したばかりなのに、そこで誤訳もやらかしてたことだし、以下のようにちと方針を改める。
 連載数は今まで通り維持するが、1週間のローテーション期間にはこだわらず、書けた時点でアップロードする。そもそも1日1記事を守るために夜半を待ってアップロードするのがバカバカしかった。固めて上げるのは、ブログのテンプレートが1日単位で表示する程度の問題に過ぎない。

 今年は造形の仕事がメインになることは間違いないし、特殊メイク等も加わってくる。出版翻訳の魅力には及ばないものの産業翻訳よりははるかにおもしろいので、さすがにそちらへ本腰を入れ、もう少し買いたい本を気軽に買えるくらいの文化的な生活(月収10万円?)を目指すことにした。
 なので、1日3時間とか時間を決めて時間内に完成しなければ翌日に延期という感じになりそうだ。その代わり、今回のように短い量に区切ったり、1日に2種類アップロードすることもあるだろう。集中力を上げて密度を濃くしていくと前向きに考えたい。
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