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2006年11月15日

エドワード・ラスカー『チェス戦略』�2部ゲーム44

ゲーム 44

白:Dus Chotimirski 黒:Vidmar

クイーンポーン・ゲーム

1 d4 d5 2 Nf3 c5 3 c3 e6 4 Bf4

 黒がクイーン側ビショップを展開できないと必ずといって不利になることは、�1部で見た。しかし、白はdポーンが守られているので難なくそれがで き、...Qb6に対してもbポーンだけ気をつければいい。Qc1とすれば、クイーンがh6までのダイアゴナル上でにらみを効かせられる。

 4 Bf4の目的は、早々とe5を占領することである。しかし、本譜が示すように、これは功を奏さない。黒は ...Qb6で時間を無駄にせず、すぐに ...Bd6とすべきである。

4... Nc6 5 e3 Nf6 6 Nbd2 Bd6 7 Bg3 0-0 8 Ne5 Bxe5! 9 dxe5 Nd7

 これで、白にはセンターを保持する手段がなくなった。白が Nf3や f4でeポーンを守っても、黒は ...f6として事態にけりを付ける。

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
図162
r1bq1rk1/pp1n1ppp/2n1p3/2ppP3/8/2P1P1B1/PP1N1PPP/R2QKB1R w KQ - 0 10

 白の序盤戦略が基づく作戦が実現不可能と実証されたので、白はプランを立てづらくなった。悪いなりにもましな作戦は、eポーンを捨てる代わりに黒のh ポーンを取ることである。しかし、黒が得る強力なポーンのセンターが物を言う。

10 Bd3 Ndxe5 11 Bxe5 Nxe5 12 Bxh7+ Kxh7 13 Qh5+ Kg8 14 Qxe5 f6 15 Qh5 Qb6

 黒は、パスポーンを作るために白のbとcのポーンを前進させたい(16 b3 e5 17 0-0 Qa5 18 c4 d4)。 この変化を避けるためには、白はクイーン側へキャスリングすればいい。しかし、これは黒に有利となることが判明する。すでに決着がついたことであ る。続く二連ポーンの孫撃において、黒は数手先んじている。孫撃されている白のポーンは、まだ初期位置にいるのだから。

16 0-0-0 e5 17 g4 d4 18 c4 Bd7 19 g5 fxg5 20 Qxg5 Rxf2 21 exd4 cxd4!

 好手である。黒は、手順でクイーン側ルックを活動させるためにeポーンを見捨てる。

22 Qxe5 Re8 23 Qg3 Ree2 24 Rhe1

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
6k1/pp1b2p1/1q6/8/2Pp4/6Q1/PP1Nrr1P/2KRR3 b - - 0 24

 24 Rhg1も功を奏さない。24...Qh6 25 Qd3 Qf6 狙いは ...Bf5. 24 Rhe1は、苦痛に終止符を打つ。

24... Rxd2!! 0-1

 25 Rxd2 Rxd2 26 Kxd2 Qxb2+ 27 Kd3 Bf5+ 28 Re4 Qc3+ 29 Ke2 Qxg3で、黒のピース得となるからである。
Starting Out: 1 d4! (Starting Out)
1857444175 John Cox

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posted by 水野優 at 00:04| Comment(0) | Ed.Lasker『チェス戦略2』実戦(完) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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