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2006年08月01日

有田謙二『やさしい実戦集 チェス・マスター・ブックス5』書評

 有田謙二の『やさしい実戦集 チェス・マスター・ブックス5』(199ページ、河出書房新社)である。持っているのは'76年の初版本で、'96年の改訂内容は分からないが、他のマスター・ブックスと合わせてカバーや定価の変更をしただけだろう。
 「はじめに」では、'75年に元世界チャンプで当時FIDE会長マックス・エイベ来日の話に触れている。日本でのチェス普及に本の出版を提言された。本 シリーズ出版の契機となったのだろうか。エイベにもいい本がいくつかあるが、絶版が多くて残念だ。

目次(定跡名の英語表記を割愛し、対局者名と年を付け加えた)
はじめに
盤の読み方と駒の動きに関する記号
第1局 ファルクビア・カウンター・ギャンビット
 リボ対クーパー1974
第2局 キングズ・ギャンビット
 ミィク対リュビィテエリ1859
第3局 フィルドール・ディフェンス
 コノバロフ対モルドコビッチ1969
第4局 ペトロフ・ディフェンス
 アレキン対レビトスキー1914
第5局 ルイ・ロペス−I
 ツカルトート対アンデルセン1865
第6局 ルイ・ロペス−II
 リュボェビッチ対カルボ1973
第7局 センター・カウンター・ゲーム
 ティマン対バカリ1974
第8局 シシリアン・ディフェンス−I
 クホース対ファンシングバウア1958
第9局 シシリアン・ディフェンス−II
 ペダーセン対ゾグラフスキ1950
第10局 シシリアン・ディフェンス−III
 ケレス対フデレラ1955
第11局 フレンチ・ディフェンス
 タル対バガンヤン1973
第12局 カロ・カン・ディフェンス−I
 佐々木宏対中川笑子1970
第13局 カロ・カン・ディフェンス−II
 ボトビニク対スピールマン1935
第14局 アレキン・ディフェンス
 ジブス対シュミット1968
第15局 クイーンズ・ギャンビット
 エネボルデセン対オルテガ1952
第16局 クイーンズ・ギャンビット・アクセプテッド
 コルチノイ対メシュトロビッチ1969
第17局 スラブ・ディフェンス
 カパブランカ対ジャフェ1910
第18局 ニムゾ・インディアン・ディフェンス
 ジツェスク対フィッシャー1960
第19局 ボゴ・インディアン・ディフェンス
 マーシャル対ペトロフ1930
第20局 キングズ・インディアン・ディフェンス
 ホルト対バーン1962
第21局 グリュエンフェルド・ディフェンス
 バラショフ対トゥクマコフ1975
第22局 ベレソフ・オープニング
 ウェデ対キンゼル1962
第23局 イングリッシュ・オープニング−I
 ペトロシアン対リー1971
第24局 イングリッシュ・オープニング−II
 ドロシュケビッチ対トゥクマコフ1970
第25局 ラーセン・オープニング
 ラーセン対スパスキー1970
第26局 バード・オープニング
 有田謙二対ラーセン1973
まとめ 序盤の指し方−初めよければ終りよし

 一手ずつ局面図があって駒を並べる必要がない(変化筋は別)のが売りだから、短手数で決まったミニチュア・ゲームが必然的に多くなる。だから世紀の名局と呼ばれるようなものはほとんどない。ゲームの最初には、名人や定跡等についての豆知識が紹介されている。
 最後の「まとめ」では基礎中の基礎である8つの指針が示される。英語以外の固有名詞のカナが気になるが(アリョーヒン(Alekhine)はでかい英和辞典にも出ている)、日本語で書かれたこれほど分かりやすくてためになる実戦集は他にない。
やさしい実戦集
4309721753 有田 謙二

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posted by 水野優 at 00:00| Comment(0) | チェス(和書評) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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