ホームページは「チェストランス」です。古い記事では図の駒が表示されません。

2006年07月24日

ラスカー『チェスの常識』No.10,11,12その6

 プロ野球オールスターはヤクルト選手も活躍したので楽しめた。逆に、欽ちゃんの独断的球団解散騒動はいただけない。結果的には予定通りの撤回再出発だっ たのかもしれないが、「自分の球団だから」の一言で残酷な決定を下すのは、いかにも日本的な親子心中を連想して気分が悪くなった。


エマヌエル・ラスカー『チェスの常識』(1917)
No.10,11,12 その6

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
4k3/2p5/4PP2/8/3p4/5K2/8/8 w - -

 白は、キングの有利な位置のおかげで勝てます。ポーンが黒よりずっと前進しているからです。

1 Kf4

 勝ち手順のタイミングを正確に計る必要があります。したがって、すぐにe4へ進んではいけません。

1... Kf8 2 Ke4 c5 3 Kd3 Ke8 4 e7

 ポーンを進める絶好のタイミングでした。ここから黒の動きはすべて強制的です。

4... Kd7 5 Kc4 Ke8 6 Kxc5 d3 7 Kd6 d2 8 Ke6 d1=Q 9 f7#

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
5b2/8/5k2/3K4/P5P1/8/8/8 w - -

1 a5 Bh6

 白のaポーンはもう一つ黒マスを越えるだけでよく、そこまで後2手です。したがって、黒のビショップは、それを止めるために急がねばなりません。

2 g5+ Bxg5

 これで、ビショップは味方のキングに邪魔されました。

3 Ke4 Bh4 4 Kf3

 そして、ポーンがクイーンになります。

 終盤の段階が近づくと、様々なピースの威力はずいぶん変化してきます。状況が異なってきたなら、基準も変えねばなりません。ゲームの初期段階で正しかっ た考え方は、実用的に修正されるのです。各ピースの価値は、当然ながら各終盤局面に応じて大きくなったり小さくなったりします。しかし、駒には指針となる ある程度平均的な価値があります。この価値は以下の項目によって決定されます。

 (a) 相手のキングに対して攻撃的なピースとして戦う能力。
 (b) パスポーンに対して戦う能力。
 (c) 最後に、障害が(終盤の常として)少なくなったときの到達力や 攻撃力。

 まずキングを検討しましょう。相手のキングに対してオポジションの位置にあれば、相手から3つのマスを奪っているので、前進を阻止することができます。 キングは単独でも、6段目を越えていない3つのつながったパスポーンと、片方が7段目まで進んだ2つのつながったパスポーンを止めることができます。キン グは、センターのマスの例えばe4にいれば、盤上のすべてのマスに3手以内で利かせられます。
 キングの行動範囲は、盤の端以外の障害には全く影響を受けません。したがって、センターや重要な地点の近くにいれば強力な戦力となります。しかし、妨害 の手段には使えないし、いかなる直接的な攻撃にもさらすことはできません。強力なピースの攻撃に対すると、キングの攻撃力は如実に低下します。
posted by 水野優 at 00:00| Comment(2) | Lasker『チェスの常識』講義(完) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
欽ちゃん球団の件はさもありなんという気がします。上場した株式会社は株主の物なのに、いつまでも自分の物のように思っている前近代的な経営者のようです。今回の事件の起こった背景には管理態勢の甘さがあり、事件後の処理のまずさからも、彼の周囲に優秀なスタッフがいなかったことがうかがえます。欽ちゃん自身には悪気も何もないのでしょうが、球団を運営していく能力に欠けていたと言わざるを得ません。
そうは言っても、彼がやらなかったら球団も無かっただろうし、この件で彼が引責辞任をすれば、おそらく球団の継続は難しいと思います。世の中はそういう事態を望んでいないということなのでしょう。
Posted by tabata at 2006年07月24日 12:03
 ご無沙汰しております。
 3行前書きにご丁寧なコメント恐縮です。おっしゃる通りで、球団代表があっさりと選手に解散通告をしたことも解せません。
 これでは、タレント主導社会人球団が増えてきたのでもう使命は果たしたからやめようと思っていたところに、ちょうどいい事件が起きて便乗したと思われても仕方ないでしょう。

 創設時に現楽天野村監督が、野球は素人だから監督じゃなくオーナーになるべきと口撃してましたが、グランドでメガホン持って欽ちゃん走りするには監督しかなかったのでしょうね。
 古田プレーイングマネージャーならぬ萩本パフォーミングマネージャー(笑。
Posted by 水野優 at 2006年07月24日 14:35
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。