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2006年07月17日

ラスカー『チェスの常識』No.10,11,12その5

 最近前書きを書かないのは単にさぼっているだけだが、腹が立つことは書く気になる。アパートの階段辺りをまた野良猫がうろうろしていた。総じて動物嫌いだが、うるさい犬以外にも猫の一旦逃げてから振り返ってこちらを見返すのが無性にむかつくので自分でも出したことのない声で思わず吠えていた(笑。


エマヌエル・ラスカー『チェスの常識』(1917)
No.10,11,12 その5

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
2K5/2P2R2/k7/8/8/8/2r2p2/8 w - -

 両軍のキングの位置の違いが争いを決します。

1 Kb8 Rb2+ 2 Ka8 Rc2 3 Rf6+ Ka5

 3...Kb5には、4 Kb8で早く勝てます。

4 Kb8 Rb2+ 5 Ka7 Rc2 6 Rf5+ Ka4 7 Kb7 Rb2+ 8 Ka6 Rc2 9 Rf4+ Ka3 10 Kb6 Rb2+ 11 Ka5 Rc2 12 Rf3+ Ka2 13 Rxf2

 そしてクイーン対ルックの勝ちになります。

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
8/5P2/8/P7/8/7k/7r/6K1 b - -

1... Rg2+ 2 Kf1 Rg4 3 f8=R

 ポーンがクイーンになると、3...Rf4+のサクリファイスでステイルメイトにできます。

3... Ra4 4 Ra8 Kg4

 絶妙手です。白は a6-a7としてからルックでチェックを狙っています。ここで 5 a6だと、5...Kf3のメイトの脅威でドローにできます。例えば、6 Ke1 Ke3 7 Kd1 Kd3 8 Kc1 Kc3 9 Kb1 Rb4+...

5 Ke2 Kf5 6 a6 Kf6

 6...Ke6はだめです。7 a7 Kd7 8 Rh8でルックを取られます(訳注:8...Rxa7 9 Rh7+)。

7 Kd3

 決定的な作戦です。白のキングは、ルックを自由にするためにポーンの守りに向かいます。しかし、黒は局面を好転させることができません。a7のマスは、白のキングが黒のルックからのチェックを安全に防ぐために空けておきます。

7... Kg7 8 Kc3 Kh7 9 Kb3 Ra5 10 Kb4 Ra1 11 Kb5 Rb1+ 12 Kc6 Rc1+ 13 Kb7 Rb1+ 14 Ka7

 この避難場所がなければ、ゲームは勝てません。これで問題はとても単純になりました。

14... Kg7 15 Rb8 Ra1 16 Rb6 Kf7 17 Kb7 白楽勝。


 どちらの問題もHPで訳したメイソン『チェスの技術』の第1章終盤にあってそちらの方が解説が詳しかったと思う。古典を単に訳しているとこういうことが多い。効率の悪い作業だ(汗。
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posted by 水野優 at 12:11| Comment(0) | Lasker『チェスの常識』講義(完) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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