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2006年07月04日

フィッシャー著東訳『ボビー・フィッシャーのチェス入門』

 集合住宅の名称は住所が長くなる元凶だ。未だにローテクな相手や重要な確認手続き等、電話で住所を伝えねばならない場合があるが、奇抜な名称だと、カナさえちゃんと聞き取られない上に文字の説明をするのもうっとうしい。
 今だから言えるが、前の住所のマンション名は「タニーマンション」だった。家主が自分の名前を付けたいのは分かるが、素直に「谷口マンション」としてくれた方がずっといい。「谷井ですか?」と聞かれて「タ・ニ・−とカタカナで伸ばします」と答えねばならない。

 外国だと、「ABCstreet 99, DEFcity, 郵便番号、国名」で終わりなんてケースがざらだからうらやましい。今住んでいる松戸市は役所の登録にマンション名を含まないのに、実際には部屋番号だけでは済まないケースが多い。「タニーマンション」も今のアパートも、名称表示は出てないというのに。
 自分の名前(本名)も、カナで言うだけで漢字が一義的に決まってしまえば楽でよかったが、そもそも名字からして無理な話だった。山田太郎や花子(華子もあるけど)はそれなりに便利だろうが嘘っぽくて信じてもらえないかもしれない(笑。いちばんうらやましいのは男女共通の名前だけど。


 東さんの続きで、ボビー・フィッシャー著、東公平訳『ボビー・フィッシャーのチェス入門』(336ページ、'74年、河出書房新社)、私が初めて買ったチェスの本である。本屋には先週紹介した 『ヒガシコウヘイのチェス入門』と2冊並んでいたが、著者が世界選手権者なのでこちらを先に買った(笑。
 原著"Bobby Fischer Teaches Chess"は、フィッシャーが世界チャンプになった'72年にまずイギリスで出版された。フィッシャー人気も後押しして異例の10万部を売り上げ、 '74年に満を持して史上初のチェス和訳書が生まれた。

 東さんは'70年西独ジーゲンでのチェス・オリンピックでアメリカと対戦したときにフィッシャーと出会った。'73年にお忍びで来日したときにも会った ので、そのときにこの翻訳の話が出たか、もしくはもう進行中だったのだろう。
 未だに原書は持っていないが、2ページ分の「訳者からもひとこと」とカバーデザイン以外はひじょうに忠実に訳されているようだ。右側のページだけを読み進めていき、左ページは最後まで読んでから本を逆さにして逆順に読むという最大の特徴もそのまま再現されている。

目次
まえがき(目次以前)
ボビー・フィッシャーからひとこと
驚くべきボビー・フィッシャー
共同執筆者について
序章 チェスの指し方
第1章 チェックメイトをするには
第2章 最後列でメイトしよう
第3章 最後列でどう守るか
第4章 守りを破るには
第5章 ポーンの壁を破るには
第6章 まとめとテスト
ボビー・フィッシャーからもうひとこと
訳者からもひとこと

 チェックメイト問題に重点を置いた単純な内容に思えるが、フィッシャー以外にIM以下の実力者が数人プログラム学習作りに参加している、というより本書のような読者参加型の革新的な入門書を作るためにフィッシャーのような名手が待ち望まれていたらしい。
 1手メイト問題に至るまでにも、「キングはこのルークが取れるでしょうか?」といったルールを確認するような問題もあって、無理なく進めるようになっている。定跡は全く学べないが、チェスを取っつきやすく始めるには最適の一冊と言えよう。
ボビー・フィッシャーのチェス入門
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posted by 水野優 at 00:00| Comment(0) | チェス(和書評) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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