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2006年06月12日

ラスカー『チェスの常識』No.9その5

 メールソフトは評判の悪いアウトルックを使っている。古いメールが妙になくなると思ったら、スパム対策として「既存の保存設定」を半年で削除にしてし まっていた(汗。「既存〜」だからすべてのフォルダに適応されてしまったのだ。
 いったんは「保存フォルダ」の「削除済みアイテム」に入ったようだが、それも消してしまったらしい。半年以上前だと、仕事のメールでもどうでもいいほど の作業環境だったりするのだが(汗。


エマヌエル・ラスカー『チェスの常識』(1917)
No.9 その5

黒:ラスカー
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 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
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2r3k1/1b1n3p/p3q1p1/1p2np2/8/1P3PP1/P2R1Q1P/1B1NN1K1 w - -
白:シュタイニッツ

 これは、シュタイニッツ氏とのマッチの第18局で白が33手目を指す前の局面です。この局面を注意深く勉強することをお薦めします。ここでは、ひ じょうに巧妙な防御作戦によってしか、白が互角を維持することができません。問題は次の白の一手だけです。黒は、1...Nxf3+ 2 Nxf3 Bxf3 3 Qxf3 Qxe1+で勝ちを狙っています。

 白はどうしのげばいいのでしょうか?

 1 Rc2 Rxc2 2 Bxc2 Qc6 3 Kg2 Nxf3 4 Nxf3 Ne5だと、ピースを取り返されてポーン得を保たれます。

 1 Re2 Rc1 2 Bc2 Qd5 3 Ne3 Qxf3 または 3 Rd2 Nxf3+ 4 Nxf3 Qxf3 5 Qxf3 Bxf3 6 Rxd7 Rxc2は、黒の勝ちでしょう。1 Ne3は、1...Rc8 2 Rd1 Nxf3+ 3 Nxf3 Rxd1+ 4 Nxd1 Qd5と応じられ、やはり最低でも互角の局面から黒がポーン得になります。

 1 Kg2 Nxf3 2 Nxf3 Ne5 3 Rd3 Rc1 4 Rd8+ Kg7 5 Qa7 Qc6は、抗しがたい攻撃を生み出します。

 実際に指された、そして唯一白が負けずに済む(ドローになる)手は、1 Kf1!です。対する黒は、不利にならないように慎重に指さねばならず、過激な攻撃はすべて成功しません。

 いい防御手を見つけるために、ときには局面を深く洞察する必要に迫られることでしょう。しかし、これだけは言えます。それは、原則に従っても読みの役に は立たないということです。いかに危険に見える攻撃も、先を読めば見つかります。
William Steinitz, Chess Champion: A Biography of the Bohemian Caesar
0786428465 Kurt Landsberger

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posted by 水野優 at 12:04| Comment(0) | Lasker『チェスの常識』講義(完) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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