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2006年03月01日

カロカン・ディフェンス:クラシカル

 3月になったからもう暖かいはずなどとは思わない(春は秋よりはるかに寒い)が、昨日今日の寒さはもう最後にしてくれという感じだ。寒いと仕事がはかど らないし、暖かくなると野球が始まってしまってまたはかどらない(汗。次の冬は同じ轍を踏まないようにしなければ。


A. P. ソコルスキー『現代定跡の理論と実践』
第11章 カロカン・ディフェンス 1 e4 c6
III:メイン(クラシカル)・ヴァリエーション

    2 d4 d5 3 Nc3 dxe4

 黒には選択肢がない。3...Nf6には、4 e5 Nfd7 5 e6! fxe6 6 Nf3 黒はピース展開が難しい。

    4 Nxe4 Bf5

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
rn1qkbnr/pp2pppp/2p5/5b2/3PN3/8/PPP2PPP/R1BQKBNR w KQkq - 0 5

 4...Nf6 5 Nxf6+でダブルポーン になるのは、黒にとって困難となる。5...gxf6 6 c3 Bf5 7 Ne2 h5 8 Ng3 Bg4 9 Be2 Bxe2 10 Qxe2 Qd5 11 Ne4 Nd7 12 0-0 0-0-0 13 Rd1 h4 14 c4(Gipslis-Chistiakov1964)。
 または、5...gxf6 6 Nf3 Bg4 7 Be2 Qc7 8 h3 Bh5 9 Nh4! Bxe2 10 Qxe2(Najdorf-Pannoリオデジャネイロ1957)。
 さらに、5...exf6 6 Bc4 Be7 7 Ne2 0-0 8 0-0 白有望(Goldenov-Sokolskyベラルーシ選手権1963)。
 (訳注:現代の主変化 4...Nd7は、別ページの実戦例で触れるのみ)

    5 Ng3 Bg6 6 Nf3

 6 Bc4もよく指される。6...e6 7 N1e2 Nf6 8 Nf4(8 0-0 Bd6 9 f4 Bf5![ケレスの推奨手] 10 Nxf5 exf5 11 Ng3 g6 12 Re1+ Kf8 黒良し。Mikenas-Furmanソ連スパルタキアド1963) 8...Bd6 9 Bb3 Nbd7(9...Nd5は弱 い。10 Nxg6 hxg6 11 Ne4 Korchnoi-Petrosianインターゾーン大会1962) 10 Qf3 Qc7 11 h4 0-0-0 12 h5 Bf5 13 Nxf5 Qa5+ 14 c3 Qxf5 チャンスは互角。(Keres-Petrosianロサンジェルス1963)。Tal-Botvinnikソ連チーム選手権1964では、6 N1e2 Nf6 7 Nf4 e5 8 Nxg6 hxg6 9 dxe5 Qa5+ 10 Bd2 Qxe5+ 11 Qe2 Qxe2+ 12 Bxe2 Nbd7 互角。

    6... Nd7

 白のナイトがe5へ来るのを防いでいる。6...Nf6は弱い。7 h4 Nh5 8 Ne2!から 9 g4を狙われるから。

    7 h4 h6 8 h5

 かつては 8 Bd3も指された。h5の前進によって、白は空間支配を維持し、必要ならルックをh4経由で繰り出す。

    8...Bh7 9 Bd3 Bxd3

 他に可能なのは、9...Ngf6 10 Bxh7 Nxh7 実例は 11 Bf4 Qa5+ 12 c3 e6 13 0-0 Be7 14 c4 0-0(Cholmov-Bronsteinソ連チーム選手権1962)。

    10 Qxd3 Qc7

  a b c d e f g h  
 8   8 
 7   7 
 6   6 
 5   5 
 4   4 
 3   3 
 2   2 
 1   1 
  a b c d e f g h  
r3kbnr/ppqnppp1/2p4p/7P/3P4/3Q1NN1/PPP2PP1/R1B1K2R w KQkq - 0 11

 白の方が少し開放的だが、黒陣は堅い。以下の手順がありうる。11 Rh4 e6 12 Bf4 Bd6 13 Bxd6 Qxd6 14 Ne4 Qe7 15 0-0-0 Ngf6 16 Nxf6+ gxf6(16...Nxf6 17 Ne5は弱い) 17 Qd2 Nb6 18 Qa5 Qd6 19 Rd3 Qd5! 黒の積極的な反撃(Gligoric-Petrosian候補者大会1959)。
 11 Bd2 e6 12 0-0-0 0-0-0 13 Kb1 Ngf6 14 c4 c5 双方にチャンス(Shiyanovsky-Kotzウクライナ選手権1961)。


 当時のメインライン 4...Bf5は、今ではクラシカル・ヴァリエーション(フレンチの 3...Nf6も同様)となっている。それより古い 4...Nd7(シュタイニッツ)が今ではモダン・メインラインとして改良復活しているのがおもしろい。私がチェスを始めた頃は 4...Nf6の方が主流だったから、20年ほどでもずいぶん変わったものだ。
 クラシカルの主変化は、上記の本譜通り今も変わっていない。国内の大会でもこの通り進むゲームが多いが、白がわずかな優位を生かすのは難しそうで、カロ カンの中でもこの変化が「ウルトラ・ソリッド(超堅牢)」と言われるゆえんである。白はあえて外してみるか、相当先まで研究する必要がありそうだ。

 ↓では1 e4 c6 d4 d5 3 Nc3 dxe4 4 Nxe4以下を扱っている。
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この記事へのコメント
寒いと活動が停滞しますです。確かに!
レコード聴くのもタリー。
で、野球始まると・・・・・・・
私設のえんだん居た時は、仕事より野球?!?
でしたが、今は、巨人くたばれが本音。
ヤクルトがんがれ!(これ本音)
まあ、製作は、のんびりやるがいちばーんです。
待つ方は、楽しみが増えるです。

私は、寒いうちに、色々今後の計画立てないとあかん。

(実は、今会社いってません。露骨ないじめ受けたんで
行くの嫌になりました。多分やめる事となるでしょう)

虐め虐待に超弱い、はるちゃーんでした。
Posted by 鷹野晴信 at 2006年03月01日 19:34
 今年は巨人に負けない補強をした気がするので、期待してしまいます。
 私は、学生と会社のときから付き合いが続いている友人はいません。同僚というだけで付き合わされるのはいやですよね。学生の頃はそれも勉強なのでしょうが。
Posted by 水野優 at 2006年03月02日 15:37
>国内の大会でもこの通り進むゲームが多いが、白がわずかな優位を生かすのは難しそう
Caro-Kannのメインラインは私らのレベルでもよく出ます。が、まずドローにはならずだいたい無理な手を指した方が大差で負けてますな(汗。

>「候補者大会」
「Candidate」のことなら「世界選手権の挑戦者決定戦(リーグまたはトーナメント)」の意味ですよね。Chessbaseによると1959年のCandidateは、Gligolic,Petrosianの他Fischerなど8人による4回戦のラウンドロビンでした。
Posted by kathmanz at 2006年03月02日 21:32
 白のキング側空間優位が意外と伸びすぎ弱点になるんですよねえ。
 前回分で原文もフルに書いてたから省略したのでしょうが、訳も省略すると分かりにくいですよね(汗。調査どもです。
 メールの件も了解しました。
Posted by 水野優 at 2006年03月03日 00:22
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