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2009年12月23日

蛇蔵&海野凪子『日本人の知らない日本語』書評

 帰省したときに2冊あるからともらった蛇蔵&海野凪子『日本人の知らない日本語』 メディアファクトリー('09/2 p.141)。漫画なのでその日に読み終わったが書評するかもしれないから持って帰ってきた。日本語ブームは斉藤孝辺りが仕掛けた頃からうさんくさいと思っていたが、本書は 笑い飛ばせる内容だ。
 おそらく増版ごとに変わる帯に32万部突破とあるからすごい。これほど類似本が ある中で突出できるのは漫画の力だろう。著者の日本語教師の身近に漫画家がいたからできた企画であり、そうでなければ本書のよ うなものが生 まれたかどうかさえ分からない。

 本書の笑いは、日本語教師とはいえネイティブは当然と思って見過ご していることを外国人学習者に理詰めで質問されて回答に窮する、また はとんでもない勘違いが露呈するところにある。日本が好きで日本語を学ぼうという学習者はたいてい極端な日本像を持っているから、英語を学ぶ日本人よりとんでもない勘違いが起こ るのだ。

 慣用句の語源に関してはたしかにテレビのクイズ番組で初めて知るこ とも多く、自分のそういう知識も英語より手薄になっていることは否めない。しかし、語源や難読漢字の知識などはないよりましという程度で今さら深入りしようとは思わな い。
 英語の場合はラテン語やギリシャ語の語源を知っていると覚えたり意味を推測しやすいからいいわけで、日本語だとそういうメリットはさほどないし、語源と 意味が逆転している場合とかも多い。日本人はもっと総合的な文章表現力を つけるべきだが、テレビやゲームのクイズで扱えるのはこういう内容が限界なのだろう。

日本人の知らない日本語
日本人の知らない日本語
メディアファクトリー 2009-02-18
売り上げランキング : 401

おすすめ平均 star
star日本語を外国人がどう感じているのかがわかる
star続篇に期待
star漫画形式で読みやすい

声に出して笑える日本語 (光文社知恵の森文庫) かわいいころを過ぎたら日本人なら知らないと恥ずかしい“難解漢字” (宝島SUGOI文庫) 天ぷらにソースをかけますか?―ニッポン食文化の境界線 (新潮文庫)ル・オタク―フランスおたく物語 (講談社文庫)
posted by 水野優 at 13:39| Comment(0) | 英語/翻訳/文芸/科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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