「本書は、チェスをうまく指すために必要なルール、基本戦術と戦略をすべ て 教えてくれる」−ディープ・ブルー(!)
入門書としてひじょうに評価の高いPatrick Wolffの"The Complete Idiot's Guide to Chess" (第3版、428ページ、'05年、アルファ)を紹介する。バカでもチョンでも学べるというタイトル通り、平易な英語でルールから様々な内容が詳しく説明 されているひじょうにお得な本である。
著者のパトリック・ウルフは2回全米チャンピオン(1992,95)になったグランドマスターで、『ボストングローブ』紙にコラムを連載している。分か りやすくてお得な洋書の入門書は、チェスの専門出版社以外から出ているものに多い気がする。和書だと専門出版社がないから比べようもないが(笑。
目次の訳:(さらに詳しい目次もある)
第1部:チェスをしよう
1 なぜチェスをするの?
チェスの歴史と今日の人気
2 戦線を引く
チェスの盤、駒、ルール:そして棋譜の読み書きの方法
3 約束事
ルールの補足、これでゲームを始められる
4 1つのピースだけで勝つ方法
クイーンとルックだけで裸のキングをチェックメイト
第2部:戦術
5 戦力の世界
戦力を相手より大きくする
6 戦術的交換のトリック
相手のピースをせしめる最重要戦術
7 さらに狡猾なトリック
相手のピースをせしめるさらに重要な戦術
8 キングを追いつめる
戦術と戦力を使って相手のキングを攻撃する
第3部:戦略
9 序盤
ゲームの序盤の指し方
10 ピースを最大に生かす
ピースの力を最大にする戦略
11 ポーン教室
ポーン利用に関する特別な戦略
12 最後の砦
相手より多くの領土を支配する方法と、できないときにどうするか
13 弱いマス
他より重要なマスがあることを認知し、活用する方法
14 楽しいゲームも必ず終わりが来る
ゲームの終盤の指し方
第4部:基本を越えて
15 自主訓練
本書を越えた学習継続への助言
16 殿堂
チェス界のスーパースター:今昔の世界チャンピオン
17 競争意識を持つ
新たな相手探しとクラブや大会参加に必要な知識
18 サイバー空間のチェス
インターネット上のチェス探しとコンピューターチェス選びに必要な知識
19 コンピュータの指し方
機械の「思考過程」の説明
20 コンピュータのやっつけ方
人間とコンピュータで指し方が違うことを利用した秘訣
付録
A 読者用見出し(?)
B 他の記譜法
C 練習問題解答
D 用語集
索引
「1 なぜチェスをするの?」からAre We Having Fun Yet?の 冒頭訳:
まだ楽しんでる?
基礎が分かっていなかったときの気持ちを覚えています。だから基礎はゆっくりと、一歩ずつやっていきましょう。私はチェスを隅々まで理解しているので、 読者を混乱させることなくすべてを教えられます。最後まで読まなくても8才の子供に勝てるようになることを保障します!(さらに、読者の頭痛の種となって いるコンピュータソフトを負かす方法で特に章をもうけています)
しかし、学ぶ喜びと同じくらい指す楽しみも感じてほしいと思っています。しょせんチェスは遊びです。楽しまなければ何のためのゲームでしょうか?
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目次-「なぜ、チェスをするの?」
この何故?が非常に大切と感じた。
実は私、今の今まで、
「基礎を飛ばして、生きてきた人」
だからです。
それは貴女も私の文面読めば判る筈?
基礎がないのです。
だから、今回の記事で、
「なぜ、チェスをするの?」が
注目する点になったのです。
チェスのことでなく申し訳ないです。
今年も残す所あと、48時間を
切りました。水野様には訳の判らん
メールを送り辟易させた事
お詫びいたします。
そして、来る年が水野様にとって
素晴らしく最高な年である事を
お祈りいたしますです。
では、良い年をお迎え下さいませ。
ことあるごとにやり玉に挙げている下手な翻訳は、「叩き上げ」の限界を如実に示しています。先人が編纂したメソッドを知りもしないか、当人は身に付いていると錯覚しているのでしょう。もちろんプロだから見過ごせない問題です。
「なぜ、チェスをするの?」は哲学的な意味まで広げるとたいへんです。私はもう実戦をしないのにこれだけチェスが好き、指していた頃以上に好きになったと思います。不思議ですね。
おかげで製作が遅れて鷹野さんには申し訳ないです。尻に火がついてきているので来年こそは(汗。良いお年を!