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2005年12月28日

Wolff『The Complete Idiot's Guide To Chess』

 いろいろ考えたが、翻訳は、ラスカー『チェス戦略』の残している第1部を優先して仕上げることにした。来月末には古いチェス書がいろいろ届く予定なので それまでは目移りせずに我慢しよう(汗。もっと読み物的なものも訳したいなあ。


「本書は、チェスをうまく指すために必要なルール、基本戦術と戦略をすべ て 教えてくれる」−ディープ・ブルー(!)

 入門書としてひじょうに評価の高いPatrick Wolffの"The Complete Idiot's Guide to Chess" (第3版、428ページ、'05年、アルファ)を紹介する。バカでもチョンでも学べるというタイトル通り、平易な英語でルールから様々な内容が詳しく説明 されているひじょうにお得な本である。
 著者のパトリック・ウルフは2回全米チャンピオン(1992,95)になったグランドマスターで、『ボストングローブ』紙にコラムを連載している。分か りやすくてお得な洋書の入門書は、チェスの専門出版社以外から出ているものに多い気がする。和書だと専門出版社がないから比べようもないが(笑。

目次の訳:(さらに詳しい目次もある)
第1部:チェスをしよう
 1 なぜチェスをするの?
   チェスの歴史と今日の人気
 2 戦線を引く
   チェスの盤、駒、ルール:そして棋譜の読み書きの方法
 3 約束事
   ルールの補足、これでゲームを始められる
 4 1つのピースだけで勝つ方法
   クイーンとルックだけで裸のキングをチェックメイト
第2部:戦術
 5 戦力の世界
   戦力を相手より大きくする
 6 戦術的交換のトリック
   相手のピースをせしめる最重要戦術
 7 さらに狡猾なトリック
   相手のピースをせしめるさらに重要な戦術
 8 キングを追いつめる
   戦術と戦力を使って相手のキングを攻撃する
第3部:戦略
 9 序盤
   ゲームの序盤の指し方
 10 ピースを最大に生かす
    ピースの力を最大にする戦略
 11 ポーン教室
    ポーン利用に関する特別な戦略
 12 最後の砦
    相手より多くの領土を支配する方法と、できないときにどうするか
 13 弱いマス
    他より重要なマスがあることを認知し、活用する方法
 14 楽しいゲームも必ず終わりが来る
    ゲームの終盤の指し方
第4部:基本を越えて
 15 自主訓練
    本書を越えた学習継続への助言
 16 殿堂
    チェス界のスーパースター:今昔の世界チャンピオン
 17 競争意識を持つ
    新たな相手探しとクラブや大会参加に必要な知識
 18 サイバー空間のチェス
    インターネット上のチェス探しとコンピューターチェス選びに必要な知識
 19 コンピュータの指し方
    機械の「思考過程」の説明
 20 コンピュータのやっつけ方
    人間とコンピュータで指し方が違うことを利用した秘訣
付録
 A 読者用見出し(?)
 B 他の記譜法
 C 練習問題解答
 D 用語集
   索引

「1 なぜチェスをするの?」からAre We Having Fun Yet?の 冒頭訳:
まだ楽しんでる?
 基礎が分かっていなかったときの気持ちを覚えています。だから基礎はゆっくりと、一歩ずつやっていきましょう。私はチェスを隅々まで理解しているので、 読者を混乱させることなくすべてを教えられます。最後まで読まなくても8才の子供に勝てるようになることを保障します!(さらに、読者の頭痛の種となって いるコンピュータソフトを負かす方法で特に章をもうけています)
 しかし、学ぶ喜びと同じくらい指す楽しみも感じてほしいと思っています。しょせんチェスは遊びです。楽しまなければ何のためのゲームでしょうか?
The Complete Idiot's Guide To Chess (Complete Idiot's Guide to)
1592573169 Patrick Wolff

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posted by 水野優 at 13:32| Comment(2) | チェス(洋書評 その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私が今回の記事で注目した所は?
目次-「なぜ、チェスをするの?」
この何故?が非常に大切と感じた。
実は私、今の今まで、
「基礎を飛ばして、生きてきた人」
だからです。
それは貴女も私の文面読めば判る筈?
基礎がないのです。
だから、今回の記事で、
「なぜ、チェスをするの?」が
注目する点になったのです。
チェスのことでなく申し訳ないです。

今年も残す所あと、48時間を
切りました。水野様には訳の判らん
メールを送り辟易させた事
お詫びいたします。
そして、来る年が水野様にとって
素晴らしく最高な年である事を
お祈りいたしますです。
では、良い年をお迎え下さいませ。
Posted by 鷹野晴信(晴風) at 2005年12月30日 06:37
 良し悪しは別として、私は何でも基礎からやらないと気が済まない性分です。カラオケのボイトレや楽器やボウリングのプロレッスンもそうでした。これを「性格」の一言で片づけられたこともありましたが、私は「生き方」と評しても大袈裟ではないと思っています。
 ことあるごとにやり玉に挙げている下手な翻訳は、「叩き上げ」の限界を如実に示しています。先人が編纂したメソッドを知りもしないか、当人は身に付いていると錯覚しているのでしょう。もちろんプロだから見過ごせない問題です。

 「なぜ、チェスをするの?」は哲学的な意味まで広げるとたいへんです。私はもう実戦をしないのにこれだけチェスが好き、指していた頃以上に好きになったと思います。不思議ですね。
 おかげで製作が遅れて鷹野さんには申し訳ないです。尻に火がついてきているので来年こそは(汗。良いお年を!
Posted by 水野優 at 2005年12月30日 13:18
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