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2008年12月12日

パッハマン著、小笠誠一訳『チェス戦略大全1』

 ルディック・パッハマン著、小笠誠一訳『チェス戦略大全1』、270ページ、評言社。めっきりチェスの記事を書かなく なったが、いよいよamazonで買えるようなので紹介しておこう。メジャー出版に限れば、日本語初の中級以上向けのチェス書となるのだろう。ルールくらいは知っていることが前提で 書かれている。
 著者パッハマンは理論派で知られるチェコのグランドマスターで、本書は著者自身の対局を含めた啓蒙的な実戦解説集となっている。内容は戦略テーマ別に分類されており、原書と同じく全 3巻で完結する。後2巻が出そろうまであと1年かかる予定である。

 原文と比較した全面的な翻訳の洗い直しに協力したが、棋譜や解釈の 誤りを指摘するので手一杯、他人のしかも私とは相容れない文体の文法的な誤謬だけを指摘する作業が何とも歯がゆかった。翻訳学校からの講師のオファーを受 けなかったのは正解だった(笑。
 しかし、直訳調の文体にはそれなりの格調があるもので、原文と付き 合わせなければそれほど気にならないかもしれない。実用書にしてはちょっと回りくどいくらいか。原文の名詞節を名詞句に変えればすっきりする部分は山ほど ある。

 訳者が(二度のマイナー出版を含み)30年間も温めてきた壮大なプロジェクトは、まだ始まったばかりである。継続するかどうかは、チェスファンの支援にかかっている。

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posted by 水野優 at 13:11| Comment(2) | チェス(和書評) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
本日、無事に手元に届きました。

訳者あとがきに水野優さんの名前を見つけて、なんだか嬉しくなってしまいました(笑)。

さわりだけしか読んでいませんが、文体に関しては堅すぎず、柔らかすぎず、技法書としては丁度いい感じはしました。勿論、原書は持っていません。読み終わるまでは、カバンに入れて持ち歩くことになるでしょう。


追伸:以前譲ってもらったThe Principles of Chess/James Masonを少しづつ読んでいたのですが、これも中々良い本ですよね。表紙に$2.00とあって「なんじゃ?」と思ったら、1946年出版だった。62年も前じゃないですか!
Posted by NoMercy at 2008年12月15日 22:20
 どもです。
 文体が気になるのは私の職業病かもしれません(笑。
 昔のドルは昔の円よりさらに値打ちがありましたからねえ。
Posted by 水野優 at 2008年12月16日 15:42
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