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2005年12月21日

Yalom『Birth Of The Chess Queen』

 やはりどうやら先日の冷え込みが異常だったようで、電気毛布は余熱だけで寝ればよく、朝方寒いときに付ければ二度寝で風邪を引くことが防げる(汗。布団 の中 が暖かいから起きづらいかと思ったが、風呂上がりのようにあまり寒さを感じずに出られる。これが電気毛布最大の収穫だ(笑。


 今回は、ずっと気になっていたMarilyn Yalomの"Birth Of The Chess Queen"(276ページ、'05 年、ペレニアル)である。チェスではなぜキングよりクイーンの方が強い駒なのかと疑問を感じた人が多いだろう。ジェンダー問題に近いところにいる私はそれ 以上の興味を感じる。

出版社レビュー訳:
 スタンフォード大学で女性とジェンダー問題を研究し、『妻の歴史』等女性史に関する執筆も多いヤロムは、何世紀にも渡る女性の権力向上をチェスの駒ク イー ンの変遷に重ね合わせて見ていく。「クイーンは、母なる大地、アマゾン、聖母マリアと並んで、ジェンダー記号に加わった」。500年の間、インド、ペル シャ、アラビアで指されたチェスにはクイーンがなかった。クイーンは、西暦1000年頃の南ヨーロッパで姿を現す。「チェス盤上の象徴的なクイーンと多く の宮廷にいる実在の女王」との関係を引用しながら、ヤロムは、読者にヨーロッパ中に女王、女帝、女伯爵が広まった足跡をたどる。逸話、芸術、伝説、文学 を通して、チェスのクイーンがいかにして「西洋における女性権力の典型的象徴」になったかを示す。恋愛儀式としてのチェスも特筆する。「チェスのクイーン と恋愛礼賛は、相伴って成長し、共生関係を成し、互いにはぐくみ合った」。現在、世界のプレーヤーに占める女子の割合が5%という状況にも言及し、「最強 の男子プレーヤーを(いつか)倒せる」かどうかも考える。女性史の該博な知識と徹底的な調査の融合により、ヤロムは、古代からのゲームに新しい展望を見い だす楽しく啓蒙的な調査を成し遂げたのである。

目次の訳:
謝辞
序文
各時代のえり抜きの統治者
第1部 チェスのクイーン誕生の謎
 1 クイーンがなかったチェス
 2 女王登場!
 3 チェスのクイーンが現れる
第2部 スペイン、イタリア、ドイツ
 4 キリスト教下スペインにおけるチェスと女王性
 5 イタリアとドイツにおけるチェスの道徳性
第3部 フランスとイギリス
 6 チェスがフランスとイギリスに広まる
 7 チェスと聖母マリア崇拝
 8 チェスと恋愛礼賛
第4部
 9 北欧のクイーン、現実と盤上における
(カラーイラストページ)
 10 古代ロシアにおけるチェスと女性
第5部
 11 新たなチェスとカスティリャの女王
 12 「クイーンのチェス」の発生
 13 女性プレーヤーの衰退
エピローグ
注釈
索引

 本文訳は英語以外の単語が多いので省略する(汗。こんな本が翻訳出版できたらおもしろそうだ。チェスと他の一般的な分野が重なった本ならうまくすれば可 能 性はある。そういう本も探してまた出版社にアタックしよう。何かおもしろそうなのがあれば教えてください。
Birth Of The Chess Queen
0060090650 Marilyn Yalom

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posted by 水野優 at 13:22| Comment(0) | チェス(洋書評 その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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